シェールオイルについて

シェールオイルについて

シェールオイルについて教えて下さい。

石油や天然ガスは,主にそれを生成する岩石(根源岩)と,生成後,地層中を拡散した石油やガスを集積する岩石(貯留岩)に含まれています。従来の油田・ガス田は貯留岩から石油や天然ガスを採取しているのに対し,根源岩から回収した石油をシェールオイル,天然ガスをシェールガスといいます。専門的には,根源岩から直接回収した石油をタイトオイルと呼ぶ場合もあります。貯留岩からの採取した石油を在来型とよぶのに対し,このシェールオイルや,オイルサンドという砂岩に含まれる流動性のない石油などを,非在来型とよびます。(在来型についてはQ『油田が形成される過程について』を参照のこと)

シェールshaleとは,頁岩(けつがん)という岩石のことです。根源岩は通常,頁岩からなり,油母頁岩(ゆぼけつがん)ともよばれます。アメリカにおいて開発されたシェールガス・シェールオイルの回収技術は,根源岩に達する穴を掘ったあと,そこから特殊な水を高圧で注入して根源岩に人工的な割れ目をつくり,そこにしみ出してくる天然ガスや石油を回収するというものです(図1)。在来型の油田は,根源岩の上方に貯留岩とそこに石油を封じる地層(=帽岩〈ぼうがん〉)がそろっていないとできませんが,貯留岩と帽岩がなくても,根源岩さえあれば原油を採取可能になりました。この革命的な技術により,アメリカではシェールガス・シェールオイルが増産され,世界のエネルギー需給が大きく変化したことから,「シェール革命」とよばれています。ただし,貯留岩までただ穴を掘ればよかった在来型の油田に比べ,採取のためのコストは高く,在来型油田の増産などで原油の国際価格が下落すると,シェールオイルの競争力が低下するという関係が生じます。

シェールガス・オイル回収のための掘削孔 図1 シェールガス・オイル回収のための掘削孔 油母頁岩層に沿って横向きに穴を掘り,その穴から水圧をかけて油母頁岩に割れ目をつくって, 天然ガスや石油を回収している。