頚城油田・三ツ俣鉱業の盛衰

明治期の油井株取引

概要

頚城油田・三ツ俣鉱業の盛衰 —明治期の油井株取引—』は,「読みやすい清里村の石油史」を後世に残そうと試みたもので,日本の明治期の石油開発について知ることの出来る,数少ない貴重な資料です。新潟県中頚城郡清里村の旧家で発見された資料の分析と研究成果を中心としてとりまとめました。

説明

著者プロフィール

  • 松永 正智:1934年生まれ。1957年3月東京大学経済学部経済学科卒,同年4月財団法人三菱経済研究所入所,1968年7月東京学芸大学に勤務,現在同大学教授。【著書論文等】:「転換社債—その価格と投資理論」(同文書院),「債券の投資・運用」(ダイヤモンド社),その他,会社財務・経営分析,産業分析に関する論文

目次

第I章 頚城油田と清里村

  • 1-1 頚城油田の概観
  • 1-2 手掘り鉱業の特徴
  • 1-3 玄藤寺の全盛と日本最初のパイプライン
  • 1-4 玄藤寺油田衰退の原因

第II章 三ツ俣鉱業の生成と発展

  • 2-1 三ツ俣高山と地籍の表示
  • 2-2 手掘り油井の深度と掘鑿費用
  • 2-3 手掘りと機械掘り
  • 2-4 三ツ俣鉱業と日本抗法
  • 2-5 創業と経営組織
  • 2-6 企業としての油井
  • 2-7 三ツ俣の原油生産高
  • 2-8 三ツ俣の原油価格
  • 2-9 利益の概念と利益の分配
  • 2-10 法改正と統計、規則の整備

第III章 統合に失敗、三ツ俣の衰退

  • 3-1 調場間の強調
  • 3-2 組合鑿抗と鉱区の統合
  • 3-3 鉱業会の結成
  • 3-4 頚城石油(株)の設立に向けて
  • 3-5 頚城石油(株)の発起申請をめぐって
  • 3-6 頚城石油(株)株式募集の延期
  • 3-7 明治期の商法と株金分割払込精度
  • 3-8 頚城石油(株)設立計画の挫折と頚城石油団
  • 3-9 三ツ俣と周辺鉱区の売却時期

第IV章 明治期の油井株取引

  • 4-1 油井株取引の始まり
  • 4-2 取引の手法
  • 4-3 油井株取引の実態分析
  • 4-4 油井株取引の評価基準
  • 4-5 油井株取引に見る特徴
  • 4-6 油井株主の移動

資料編

頚城油田・三ツ俣鉱業の盛衰書影
  • 発行日:
  • 判型:B5判
  • ページ数:206ページ
  • 定価:4,058円(本体:3,689円)
  • ISBN:978-4-8176-0145-2
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