人文地理学

A GEOGRAPHY OF MANKIND

概要

人文地理学 A GEOGRAPHY OF MANKIND』は,人文地理学の基本的な見方と考え方を詳述した,人文地理学に関する世界的な名著を翻訳したものです。人文地理学を大学で専攻する人にとっては,必ず読むべき基本的文献の一つです。今日世界で起こりつつある諸現象を,一層深く理解することができます。

説明

  • 本書は,世界のさまざまな人々がその居住環境を知覚し,組織し,利用する仕方を規定する社会的・文化的要因と,これらの要因が各々の集団と他の集団との関係にどのような影響を与えるかという問題を中心に考察する。
  • すなわち主題に則した系統地理学的方法によって組織だてられる。つまり,地球を大陸や気候区や経済的・政治的単位のような地域に区分して論じる地域地理学的方法をとらない。我々は,場所の性格を探りつつ,地表の多様性と相互依存関係を形成するさまざまな要因の性質と分布を明らかにすることによって,分析的に論を進めた。
  • この本は5部からなっており,第1部は地理学の観点と,とくにその中心をなす自然との関連,技術の起源地と伝播に関する考え方を説明している。第2部は,民族・言語・宗教・政治といった文化諸相の地域的多様性とそれらの地域的総合である文化圏を,第3部は生産活動の諸側面と経済水準の地域的差異を, 第4部は都市・農村といった居住の地理的特性,その発達しつつある傾向を,最後の第5部は人口構造の変化の地理的様相と人口変化に伴う環境問題を詳細に,しかも体系的に説明している。

目次

第1部 序説
地理学の観点/自然と文化/技術体系—その起源と伝播
第2部 文化的多様性
人種—その生物学的性質と社会文化的アプローチ/言語/宗教−起源と伝播/イデオロギーと政治秩序/文化圏
第3部 経済の諸形態
経済の諸形態—部族社会における採集と農業/伝統的土地利用とプランテーションと近代的農業/工業国と工業地域/経済発展の水準—豊かな国と貧しい国
第4部 集落
農業と村落/都市/出現しつつある都市の新しいパターン
第5部 人口の変化
人口増加の地域的差異/人口移動/人口増加の諸問題/人間は地球に対して何をしてきたか?
人文地理学書影
  • 発行日:
  • 判型:B5変形判
  • ページ数:512ページ
  • 定価:5,554円(本体:5,049円)
  • ISBN:978-4-8176-0071-4
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