山と校歌

山と校歌

中学校校歌にうたわれている山地

概要

山と校歌 —中学校校歌にうたわれている山地—』は,全国の中学校に「校歌に関する調査票」を郵送し,その回答に基づき,歌詞のなかから「山地」(島・半島・岬を含む)を取り上げて考察を行なったもので,著者の研究の集大成と言える本です。

説明

まえがき・序章より

  • 毎年夏の甲子園では,地方予選を勝ち抜いてきた高校野球チームが熱戦を繰り広げる。勝利を収めた高校の栄誉を称え,校旗が掲揚されて校歌が斉唱される。選手も応援団も声高らかに校歌を歌う。甲子園に出場するだけでもどんなにか苦しい練習に耐え抜いてきたことであろう。
  • 筆者は今でも,小学校のクラス会がある。会の名称を八松会という。昭和8年度に松原(地名)の校舎を卒業 したからというので,恩師が名付けてくださった名称である。閉会近くなると,誰かが必ず「みんなで『ロコキの歌』をうたいましょうよ。」と提案する。ロコ キの歌とは母校の校歌である。
  • 校歌はその学校全体を象徴し,学校行事などで所属感や一体感を醸成するためにうたう歌である。校歌は作成された時代を背景としたその学校の教育目標が,原形のままあるいは表現を変えて載せられているものが多い。
  • 校歌の歌詞には郷土の自然環境や歴史的背景が取り上げられている。郷土の自然環境や歴史的背景に託して, その学校の教育目標がうたわれている。それらは,在学中の児童生徒たちの心の糧として受け入れられると同時に,将来,30年,50年後にも,心のふるさと としての価値となる。
  • 校歌は様々な機会をとらえてうたわれている。最も多いのは卒業式・入学式・終業式などの儀式的行事であ る。その他,体育大会(運動会)や市町村などの対向競技での応援歌またはそれに出場する選手を激励する歌としてもうたわれる。こうして,自分の学校への所 属感・連帯感や郷土に対する愛情が養われる。
  • 校歌に関する研究には,もう一つの教育的機能がある。それは,校歌の歌詞に取り上げられている地理的,歴史的要素を調べてみると,それらが社会科教育の教材になることである。
  • 本書が,生徒指導,自然環境の見方,社会科の教材研究など,学校教育に何か役立つことがあれば幸甚である。

著者プロフィール

  • 朝倉 隆太郎:1921年栃木県宇都宮市に生まれる。1945年東京文理科大学地学科地理学専攻卒業後,東京都立上野高校教諭,東京高等師範学校附属中学校・東 京教育大学附属高等学校教諭,文部省初等中等教育局教科調査官,宇都宮大学助教授・教授・同付属中学校長併任,筑波大学教授・同大学院修士過程教育研究科 長併任,上越教育大学教授,同附属中学校長併任を経て,1990年豊田短期大学教授,1994年10月同短期大学学長,1998年3月退職。現在は,上越教育大学名誉教授。

目次

序章 教育環境と校歌

(1)人間の発達/(2)教育環境とその研究動向/(3)環境について/(4)校歌とその教育的機能/(5)校歌に関する研究の例/(6)校歌に関する調査の方法/(7)環境要素別校歌数

第1章 北海道の中学校校歌にうたわれている山地

(1)調査対象校数と環境要素別校歌数/(2)校歌にうたわれている山地(天塩山地区・夕張山地区・北見山地区・石狩山地区・日高山脈区・南千島火山内帯区・日本海列島区・羊蹄火山地域区・渡島半島)/(3)山の標高と校歌数/(4)山地に託した教育目標

第2章 東北地方の中学校校歌にうたわれている山地

第3章 関東地方の中学校校歌にうたわれている山地

第4章 甲信越の中学校校歌にうたわれている山地

第5章 北陸・東海の中学校校歌にうたわれている山地

第6章 近畿地方の中学校校歌にうたわれている山地

第7章 中国/四国地方の中学校校歌にうたわれている山地

第8章 九州地方の中学校校歌にうたわれている山地

第2章〜第8章の構成

(1)調査方法と調査票の回収率/(2)環境要素別校歌数/(3)各県の中学校校歌にうたわれている山地/(4)標高と山岳圏との関係/山地に託した教育目標

終章

(1)中学校校歌にうたわれている山地-全国版-/(2)山岳信仰/(3)校歌への思い
山と校歌書影
  • 発行日:
  • 判型:B5判
  • ページ数:400ページ
  • 定価:本体10,000円(税別)
  • ISBN:978-4-8176-0168-1
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